コロナ禍において医療現場で働く医療従事者には昨年度の段階で支払われている「慰労金」ですが、私が暮らす県でもようやく保育士など児童福祉施設で働く職員にも慰労金が支給されることが決定しました。
この「児童福祉慰労金」支給は自治体による格差があるようで、県独自の判断ですでに支給されている自治体もあれば、市の判断で支給されている地域もあります。場所によってはまだ支給が未定の地域もあることと思います。
今回は「児童福祉慰労金とは?」について書いていきたいと思います。
児童福祉慰労金とは?
コロナウイルスによるパンデミックで世界中が混乱する中、社会経済が停滞しないように働く子育て世代・ひとり親世帯などの子どもを預かる施設で働く職員や世帯に向け、労をねぎらうために支払われる金銭です。
主な対象施設は以下の通りです。
- 保育所
- 幼稚園
- 学童保育
- 母子生活支援施設
- 養護施設
- 里親
慰労金の呼び方は自治体ごとで違いがあるかもしれませんが、支給の目的は同じです。
これまでは児童福祉施設の職員は慰労金支給対象外だった
医療現場で働く職員は、コロナと直接戦っていると言っても過言ではありません。真っ先に慰労金が支払われたことにも誰もが納得したことでしょう。
その後、介護サービス事業所・施設等に勤務する職員に対しても慰労金が支払われました。介護サービスには、障碍者施設、高齢者施設も含まれます。
両者とも、「コロナ感染の危険と向かい合わせの状態にもかかわらず、日々の業務を行ってくれたことに対する謝礼」のような意味合いです。
同じ福祉施設というくくりである介護サービス事業所・施設ではすでに支給されている慰労金ですが、保育園をはじめとする「不特定多数の子どもを預かる児童福祉施設の職員」はなぜ今日まで慰労金が支払われることがなかったのでしょう?
子どもはコロナにかからないと言われていた
これまでも未成年の感染者がいなかったわけではありませんでした。しかし一般的には「未成年者(特に幼児)はコロナに感染するリスクは低い」と言われ、
児童福祉施設=主に幼児の預かり=コロナ感染のリスクは低い=慰労金支給に至らない
という理由で支給されていませんでした。
ところが、児童福祉施設は「子ども」とだけ接触するわけではありません。
意外と感染リスクが高い児童福祉施設
昨年の全国緊急事態宣言中の中でも、私の勤務先は1日も休むことなく開園していました。世間は外出自粛&在宅勤務・テレワーク真っ只中でしたが、私たちは子どもが登園する限り出勤していました。
実際に給食職員である私も、コロナが理由で休みになったことは1日もありません。
全国緊急事態宣言が発令されていた当時、登園を自粛してくれる家庭もありましたが、それでも半数以上の家庭は保育園を利用していました。
これは、在宅勤務やテレワークで自宅に両親のいずれかがいても、仕事をしているということから自宅での保育を強制することができなかった背景があります。
そして児童福祉施設は比較的若い世代の利用ということもあったせいなのか、GWにはコロナ蔓延期の関東地方の祖父母の家に行ってしまう家庭もありましたし、「バーベキューなら大丈夫」と、よその家庭と共に遊びに行ってしまう家庭もありました。
連休明けには、他県で遊び疲れた子どもたちが登園…コロナに対してピリピリせざるを得ない状況を余儀なくされた…のでした。
子どもが…というより、その家族が感染するというリスクも大きく、子どもが濃厚接触者となり、ヘタすると無症状陽性者として登園する可能性だって否めません。
加えて、乳児はおとなししくマスクをすることができません。保育園はいつクラスターが出てもおかしくない…そんなヒヤヒヤする状況で開園していたのです。
児童福祉慰労金の内容
全国各地の報道でも見たことはあると思いますが、私が暮らす地域でもおおむね変わりはありません。
対象者
県内の「保育所・幼稚園・学童保育・母子生活支援施設・養護施設」の職員です。
保育士や幼稚園教諭の方は、子どもたちと接触する前提での仕事ですので文句なしで支給の対象となります。
そして今回は、給食職員・事務員・用務員などで業務上子どもと接触する機会がある職員にも支給されます。
この子どもと接触する機会というのは、
- 登校園時のすれ違い(あいさつ等含める)
- エレベータ等で一緒になる
- 廊下ですれ違う
- 給食室のみで業務を行っている
給食職員などの慰労金支給条件
- 給食の配膳等で、保育室に立ち入って作業をする
- 食育活動で園児と接触をする
- 保育士と共に保育の仕事をする(行事なども含む)
- 乳児の食事介助を行っている
慰労金支給対象の期間
今回、県で提示された期間は、「令和2年11月1日~令和3年3月31日の間で10日以上働いた人」となっていました。(現在退職されている人も対象である場合は、申請可能です)
私の暮らす地域では昨年の11月と言えば、第1波・第2波と比較にならないくらいの大きなコロナの波(第3波)が来た頃でした。
累計感染者数も急上昇しており、第5波が騒がれている現在(令和3年5月末)と比べても大差ないくらいの流行り方をしていた時期でした。
このことから今回の県の措置は、コロナ感染者が急増する中での勤務に対する「慰労金」と考えられます。
慰労金の額
職員一人当たり5万円。
医療従事者や介護職員の時もひとり5万円でしたが、利用者がコロナウイルス感染者または濃厚接触者だった場合は一人当たり20万円支給されていました。
しかし児童福祉施設の場合は、これらのことは明記されていません。
一律5万円だそうです。
慰労金を受け取るにあたっての注意点
転職等で、以前に医療関係もしくは介護職等ですでに慰労金を受け取った人は残念ながら今回の「児童福祉慰労金受けとり対象外」となります。
重複扱いになるそうです。(県に確認済み)
ですので、すでに一度でも5万円を受け取っている方は申請することができません。
委任状の提出
今回私はありがたいことに慰労金の支給要件を満たしていたため、申請に向けての委任状を書くことになりました。
私の勤務する保育園は、株式会社が経営する保育園ですので、従業員の分は代表取締役が一括して申請してくれることになりました。ですので、対象者は全員委任状を作成します。
委任状さえ提出できれば会社にお任せですので、あとは入金を待つだけです…。
さいごに
幸い、私の勤務する園では系列園を含めて一人もコロナ感染者が出ていません。園児も保護者も職員も元気に過ごしていることがありがたいと感じています。
そんな中で日々の勤務を労って慰労金の支給が現実のものとなったことに深く感謝したいと思います。
これからも子どもたちの笑顔を絶やさないようにおいしい給食を作り、子どもたちとたくさん触れ合って「食の大切さを教える仕事」を頑張ろうと思います。
そして最後に慰労金に関しては、県などの自治体ごとで条件なども大きく異なります。今回の記事はあくまで静岡のことですので、他の地域の方は参考までにしてくださいね。