保育園の給食は、乳幼児に合わせた献立を使用して作っています。
乳幼児の食事ということもあって、学食や社食では普通に提供されているものであっても、保育園では提供できなかったり、幼児食用にアレンジしたりします。
今回は、そんな献立のご紹介です。
麻婆豆腐
保育園では香辛料を使わない麻婆豆腐となります。
というより、肉みそ豆腐と言ったほうが近いでしょうか?
- 木綿豆腐 1丁
- 水 100gくらい
- 中華だしの素 5g
- みそ 40g
- 砂糖 15g
- ケチャップ 15g
- 片栗粉 適量(とろみ用)
保育園の麻婆豆腐には、仕上げにケチャップを入れます。みそ&ケチャップ???と思うかもしれませんが、意外と相性が良いです。
豆腐からの水分も出ますので、水は加減して入れることをお勧めします。
チンジャオロース
保育園ではタケノコの代わりに細切りのジャガイモを使用します。
タケノコ+ピーマンであると子どもたちが食べづらいうえ、タケノコのえぐみを感じることも多いので、積極的にタケノコをメインでは使用しません。
細切りにしたじゃがいもをいったんオーブンにかけることによって、調理中に崩れることを防ぐことができます。
↓家庭用に簡単に作ることのできる作り方です。
おはぎ
乳児クラスの子も食べることができるように、保育園では「もち米」を使用しないで普通のうるち米で作ります。
保育園のおはぎの作り方は 、以前の記事でも書きましたので割愛します。
親子煮
保育園給食の現場では最も気を使う料理のうちの一つです。
「卵」を使用する料理ですので、アレルギー児に配慮することはもちろん、園児が卵アレルギー出なかったとしても、加熱が不十分だったりすることで、体調次第では発疹が出てしまう可能性がある食材です。
卵料理を食べて実際に発疹(軽度ではあります)が出てしまう子はアレルギー有無にかかわらず0,1歳に多く、はっきりした原因が不明であることも多いのですが万一の時には「給食の卵料理」が疑われることも少なくないですので加熱はしっかり行いたい食材でもあるのです。
以上のことを踏まえて保育園の親子煮は、
- だし汁に野菜や肉を入れて火を通す。
- 調味をする。
- 卵は溶き卵にしてスチームコンベクションで蒸し、しっかり加熱したうえで細かくほぐす。
- 野菜、肉の入った煮汁に卵を加えて混ぜて完成。
という作り方になります。
通常の「卵とじ」ですと、加熱不十分となってしまう恐れがあるので勤務先の保育園では、ちょっと特別な調理法で作っています。
焼きそば
私の職場では、焼きそばの味付けは「市販の焼きそばソース」を使用することはありません。市販の焼きそばソースには味にパンチを持たせるための香辛料が入っていることもあり、子どもにとっては「辛い」と感じることもあります。
ですので、中濃ソース(辛くないもの)とかつおだしで私たちが味付けをします。
園のオリジナル味と言っても過言ではありません(!?)
焼肉
まだ噛む力が大人より弱い子どもたちが食べやすいように、あえて小間切れ肉を使用します。焼肉…と言っても肉多めの野菜炒めと言った方がしっくりくる見た目となります。
野菜も、キャベツ・人参・玉ねぎ・ピーマンなどを使用し、肉と混ぜて提供してしまいます。これは、肉と野菜を分けてしまうことで「野菜だけが残ってしまう」ことを防ぐためでもあります。
(実際に子どもたちが肉と一緒に野菜もしっかり食べてくれています。)
白玉団子
通常、白玉粉に水を入れて練って作る白玉団子ですが、子どもが食べやすいように、
- 軟らかく仕上げるための「絹ごし豆腐」
- 歯切れをよくするための「上新粉」
を入れてこね、必要に応じて水を足して固さを調整します。基本的には豆腐の水分でまとめるイメージです。
出来上がりの表面はつるっとしていますが、軟らかすぎない派手髪切りやすい固さの団子に仕上がります。それでも、0・1歳児くらいですと誤嚥心配ですので、勤務先の園では、2歳児クラスからの提供となります。
- 白玉粉 50g
- 上新粉 50g
- 絹ごし豆腐
- 水 必要に応じて適量
カレーライス
保育園のカレーは、ルウにこだわります。
当然辛いものはNGですし、なるべくならば特定原材料7品目を避けたものを使いたいところです。
子ども用に作られたカレールウは様々なメーカーから販売されています。
- 値段
- 一包あたりの量(業務用があるか?)
- 優しい味かどうか?
- 子どもが食べやすい味か?
などを検討するためにサンプルを取り寄せて試食して話し合って決めます。
勤務先では、開園時にも一度試食会を行いましたが、最近になって「再検討したい」と保育士側から要望があり、次年度に向けて再検討が行われる可能性がありそうです。
こだわりますよ~(笑)
さいごに
え?作り方違うじゃん!!本場ではこうやって作るんだよ~。
と言われてしまいそうですが、あくまで私たちは乳幼児給食を作っていますので、そこのところを理解していただけると幸いです。
まだまだ独特なつくり方のものや、保育園ならではのこだわりもあるかと思いますが、今回はこの辺りで!