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保育園調理師の「食」ブログ

現役保育園調理師が簡単おやつやご飯の紹介はもちろん、子どもとできる食育活動の紹介もしています。「食」にまつわることの多くを書き綴っていきます。

保育園でのコロナ対策【給食の時間】

コロナが騒がれ始めてから「大勢の会食」や緊急事態宣言が発令されてからは「飲食店の営業」まで制限がかかっています。

 

しかし、これらは大人の世界での話です。

 

保育園(小中学校も)に通う子どもたちは日々一つの部屋で過ごし、給食ももちろんひとりずつ食べさせるわけにもいかないので、必然的に「大勢の会食状態」にはなってしまいます。(小中学校でも同様です。)

 

大人ほどコロナ感染を深刻にみられていない子どもたちですが、私たち保育園職員は子どもたちのためのコロナ対策も行っています。

 

今回は、給食の時間に園児のためにおこなっているコロナ対策について書きたいと思います。

 

 

搬入口の消毒

コロナが付着しているところを触ったことによって園内にウイルスを持ち込まないためにも給食食材の搬入口のアルコール消毒を定期的におこなっています。

 

特に素手で触るドアノブは業者が来るごとにふき取り消毒を行い、コロナ感染を未然に防ぐ努力はしています。

 

場合によっては納品された食品(外袋があるもの)にもアルコール消毒を行い、保管することを心がけています。

 

 

手で触るところの消毒

給食室内は手洗い消毒を行った状態で入室します。調理場内は清潔区域と言われ、コロナに関係なく衛生管理をしっかり行っている場所です。

 

ですので、ここでいう手で触るところは主に調理場外でのことを書いていきます。

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特に気を付けている個所は、

  • 給食室出入口のドアノブ
  • 電気のスイッチ
  • 休憩室のロッカーやトイレのドアノブ・スイッチ
  • 給食室と保育室を行き来するカート
  • 2階と1階を行き来するエレベーター内

これらのふき取り消毒は普段からも行っていますが、コロナ騒動後もかなり意識しておこなっています。

 

給食の時間の保育室でのコロナ対策

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ソーシャルディスタンス

一番基本的なことですが、子どもたちとの距離をできるだけ離すようにしています。

 

決まりを守ることのできる年中以上の子たちは、子ども同士が対面にならないように会議室のような配置(コの字)にしてできるだけ話をしないように給食を食べています。

 

アクリル板で仕切る

もう少し小さい2,3歳児クラスですと「お話しない」という決まりが守ることできない場合も多いです。ですので、専用の卓上アクリル板を子どもを一人一人のブースに分けるような感じでの使い方をしています。

アクリル板自体は透明であり、お友達の顔を見ることはできますが、なんだかちょっとかわいそうな感じにも見えてしまいます…。

 

使用後のアクリル板は担任保育士がアルコールでふき取り消毒をしてその都度片づけます。アクリル板は結構重たいですので、保育士も重労働です。

 

小グループに分かれての食事

もっと小さな0,1歳児はアクリル板を使用することがかえって危険になります。ですので、1つの机に3~4人の少人数での食事となります。乳児クラスは保育士の人数も複数いますので、1つの机に1人保育士を配置することはできます。

 

保育士は子どもと一緒には給食を食べないようにしている

本来であれば、大人が食べている姿を子どもに見せることも食育の一環になります。

同じものを食べながら「おいしいね」「何の野菜が入っているかな?」など食に興味が持てる子どもを育てるための声掛けや共感もしていきたいところですが、万一大人から園児に感染させてしまったとなれば責任問題にもなりかねないです。

 

そんなリスクも回避するために残念ではありますが、給食は別に食べることにしています。

これは保育士に限らず私たち給食職員も同じです。

 

さいごに

コロナが蔓延し始めてからは多くの大人がマスク姿になってしまい、子どもたちは大人の表情が読み取りづらくなってしまいました。

 

保育士の話では、

  • 叱っても子どもがへらへらしている(表情が怖くない?)
  • 絵本の読み聞かせでも子どもたちの表情が乏しくなっていると実感している
  • 子どもたちに緊張感があるようだ(表情がわからないため?)

ということがあるようです。

 

子どもたちを守るための行動がかえって子どもたちに不安を与えている事実もあります。ですが、まだまだ未知のウイルスであるコロナの対策は行わないわけにはいきません。

 

マスクで表情がわかりづらくなっても、

たくさんの消毒で仰々しくなってしまっても、

行事の変更や中止があったとしても、

 

それは全て園児を守るために仕方なく行っていることなのです。