先日、保育園に入っている卸業者から「使い捨て手袋が値上がりする」という話を聞きました。今このタイミングでなぜ??という疑問から原因までを考察してみました。
使い捨て手袋とは
ビニール製やゴム製などでできている「衛生用品」です。
衛生用品であるため、基本的に使いまわすことはしないで使い切り終了であるものです。
ゴム手袋に関しては、手にぴったりフィットする作りとなっているので、外してしまうと多くは裏返ってしまい、再度衛生的につけることはできません。
ただ、細かい作業をするには向いている手袋であるため、ハンバーグの形成、果物のカットや行事食の飾り付けなどに重宝します。
ビニール製の手袋は、ゆったりとしたつくりとなっており、つけたり外したりも不可能ではありませんが、耐久性は弱く破れやすいものでもありますので2度3度使うことはあまりお勧めではありません。
用途によって使い分けをしていますが、給食の現場では、直接口に入るもの(生野菜・果物・パンなど)は必ず手袋をつけてから触ることになっています。これは、人の手の常在菌を食品につけないための予防でもあります。
どの種類の手袋が値上がりするのか?
卸業者に聞いたところ、
すべての手袋において値上がりをする。
とのことでした。
素材、色など関係なしにどの種類の使い捨て手袋も値が上がるようです。
どのくらい値上がりするのか?
大幅に値が上がります…
!!
困ったことになりました。
実際に、この業者に入っている分の手袋はすでに値上がり後の商品になっているようなのです。
しかし、これまで安く仕入れていた分の在庫がまだあるので、今月分に関しては現状維持の価格で提供できるとのこと。
ですが、1箱440円で卸してくれている商品の仕入れ額が200円上がっているとのことなので、値上がり後の卸価格はどんな金額になってしまうのか、ちょっと想像することが怖くなりますね。
なぜ値上がりしているのか?
製造者の確保が困難?
メーカーにはまだ在庫がありそうだけど、何らかの理由で販売をセーブしている模様。
実際のところはまだよくわかりません。
私なりに考察してみた
卸業者にも値上がりの理由がはっきりとはわからないようでしたが、値上がりする事実ははっきりしていますので、私なりに考察してみました。
- コロナ以前より需要が増えている
- 製造に関する工場の稼働状態が良くない
- コロナ以前より急激に需要量が増したことによるメーカーの制限が行われている可能性
- マスクの販売に陰りが見え始めたことによる新たな戦略
コロナ以前より需要が増えている
これは間違いない事実です。
使い捨て手袋は、主に衛生関係の現場で使われることの多いアイテムです。医療・給食・飲食・旅館業など、が主に使っていたと思います。
ところが、コロナウイルスが蔓延し、各家庭でも『衛生管理』にとても気遣うことになりました。これ自体は非常に良いことでありますが、各小売業者や販売店までもがこぞって使い捨て手袋を使用し始めました。
このことで、コロナウイルス以前のころよりも圧倒的に使い捨て手袋の需要が増えてきていることがわかります。
ですが、製造工場の数が増えるわけではありません。
ここで、需要と供給のバランス崩れてしまったと推測されます。
需要量が多い→よく売れる→足りない→値上げする→供給量が抑えられる
ということでしょうか。
製造ラインの稼働状態が良くない
製造ラインが追い付いていないと言ったほうが正解なのかもしれません。
需要は増えたけれども、供給量に変化がなければいずれ尽きますよね。
仮にめいっぱい工場が稼働していたとしても、今現在の必要量に追い付いていない可能性もあります。
工場で勤務する人がコロナに感染、治療をしており、思ったように製造ができていないことも考えられます。
マスクの販売に陰りが見え始めたことによる戦略
この可能性であってほしくはありませんが…。
ほんの少し前に『マスク騒動』がありましたね。
どこに行ってもマスクの入手ができなく、使い捨てマスクを洗って使いまわしたり、手作りマスクを作ってみたり、「アベノマスク」に助けられたり…。
様々な苦労があったと思います。
マスクに関して言えば、手作りすることができるものであったので、比較的短期間でローコストで活用できるマスク対策法(手作り)が編み出され、高いマスクをわざわざ買う人も少なくなった事実もあります。
これでは困るのが売り手です。
高くてもバンバン売れることが何よりですので、マスクに代わる何かを「品不足」または「値上げ」にしなくてはなりません。
そこで目を付けたのが、全国的に必要とされている使い捨て手袋であったのではないかと思います。
使い捨て手袋は、
- 洗って使いまわすことが困難(衛生業務が特に)
- 手作り不可能
- 防水でないと困ること
ここに目を付けたのではないか…と思うのです。
当面の対策
高いからと言って「買わない」「使わない」といった選択肢はありません。
いかに無駄なく使うかを再確認しなくてはなりません。
- 不必要に手袋を使用しない
- 手袋を何度も脱着しないように作業工程を考える
- 場合によっては裏返した食品用ポリ袋で代用する(簡単な盛り付け等、細かな作業でない場合は可能)
さいごに
コロナ騒動以降、衛生用品の品薄・値上がりが顕著にみられるようになりました。
どうしようもない理由の場合もありますし、メーカー側の戦略ということもあるかもしれません。実際のところはまだわからないのですが、今後も卸業者に確認をしていこうと思っています。
第2の「ポストマスク」のポジションにだけはなってほしくないと思っているおやっさんなのです。