保育園で給食を作っています!!

現役保育園調理師が簡単おやつやご飯の紹介はもちろん、子どもとできる食育活動の紹介もしています。

保育園給食の献立はどこの栄養士が作っているのか??

題名を見て「その保育園の栄養士さんでしょ?」とツッコミを入れてくれた方もいると思いますが、今回はちょっと掘り下げて「献立を作成している人」について書いていきたいと思います。

 

保育園の給食献立を作っている人は?

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ズバリ栄養士さんであることは間違いありません。

ですが、「どこの」栄養士さんか考えたことはありますか?

 

多くの保育園では栄養士を置いています。ですが、栄養士を園に置くことは現状『努力義務』にすぎません。

言い方を変えると、『必ず栄養士を置く必要があるわけではない』という事でもあります。

 

あれ?

栄養士がいなくては献立を作ることができない!!

 

はずですよね。(献立自体は調理師が立てることも可能ではありますが、専門ではありませんので)

 

では、どのように献立を作っているのでしょう?

 

公立の保育園の給食を統括している栄養士のつくる献立を使用する

公立の保育園は、自治体ごとで統一の献立を使用しています。この献立自体は、自治体で採用された栄養士が立てます。公立の園ではもれなく同じ献立であり、どこの園でも同じ給食が提供されます。

 

公立園の給食はどこも同じだが私立の園でも…

公立園はどこも同じ献立ですので、不公平感がありません。

栄養価も市のお墨付きであるため、監査時に突っ込んだことを聞かれることがありません。

私立の保育園でも同じ献立をそのまま使うことができ、自治体から献立や栄養価などの資料をもらうことができ、そのままの資料で監査を受けることができます。

献立作成や栄養計算をする手間がかからなく、業務の大幅短縮が可能となります。

 

私立の園では、公立の献立をベースにちょっとアレンジして提供しているところもあります。

 

周辺の私立園では公立の献立を使用しているところが圧倒的に多いです。

 

その自治体の保育園給食は栄養士の手腕にかかる

献立そのものが公立の栄養士の手腕にかかっているので、自治体で経験の浅い栄養士が採用されていた場合、とてつもない献立と出くわすことも。

調理法や、ちょっと変わった野菜や調味料があった場合の入手先など「疑問に思ったこと」の問い合わせがちょっと面倒くさいことになります。

 

栄養士の手腕による自治体格差がわかりやすいのも特徴です。

実際に近隣の自治体の献立と比べた時に、「だいぶ違うな~」と感じたほどでした。

 

自治体による献立格差?!

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例えば私の暮らす自治体では、

  • 週に2~3回は、主菜+トマト(生食)+レタス(生食)
  • 週3回でバナナ登場
  • 品数が少なめ(主菜+添え物(レタスやトマト)、汁物、主食)
  • おやつは週のほとんどが既製品(せんべいやビスケット、ゼリーなど)

であり、給食の見本を見るとかなり貧相(失礼💦)に見える献立でした。

 

それに比べ、近隣自治体の献立は、

  • 魚のマリネなど、ちょっとひと手間を加えた献立
  • おやつも手作りが主体

だったりしました。給食格差を感じずにはいられません(;'∀')

 

 

独自に栄養士を雇って独自の献立を作って使用する

私立の園では、このような経営をしているところもあります。

園の方針に沿った考えで献立を作ってもらうことができますので、園長や保育士、栄養士に調理師など様々な立場の人からの意見も反映させやすいです。

 

その時に在園している園児の好みのものを献立に反映しやすい

年に1回は園児とその保護者に対して「嗜好調査」をおこないます。(いわゆる職のアンケートです)このアンケート結果から、「好まれる味付け」や「苦手な味付け」などの傾向もわかるのです。

 

独自に献立を作ることで、園児の好みのものを給食で出すこともできますし、逆に家庭では口にしないような野菜や味付けなどに挑戦する機会を与えることも可能になります。

 

私立の園であると、「給食が売り」にできる?

給食を一つの売りとして運営していきたい保育園にとっては、独自で献立を立てることは大きなメリットですね。他園との大きな違いをアピールすることもできます。

 

単純に人件費や作業効率にかかわる

献立を立てるためだけの栄養士を雇う場合、単純に1名分余計に人件費がかかってしまいます。

ですので、調理員を兼ねての採用という場合が多いのですが、仕事量は半端ではありません。調理員をしながらの栄養士業務はなかなかハードなのです。

 

一から献立を立てますので、栄養価計算も併せて行う必要があります。監査に必要な資料も自ら作成する必要があり、場合によっては監査時の「指摘事項」となってしまうことも。

独自の献立の場合は、自治体の監査の目が若干厳しくなる傾向です(;^_^A

 

複数のグループ園を持っているところでは代表の栄養士が献立作成することも

献立を複数の園で共有するという点では公立の献立を使用するということと似ていますが、グループ独自の献立を立てて運営している保育園です。

 

私の職場が、まさにこのパターンです

 

献立作成を専門とする栄養士が存在し、各園の意見を取りまとめて献立を作り上げてくれています。献立を使用する園が複数園であることから、上の2つのパターンの良いところが生かされた仕組みになります。

 

献立作成の栄養士がいることで、現場での献立作成や栄養価計算などはおこなう必要がなく、調理業務や発注、食育活動などをじっくりとおこなうことができます。

 

 

 

さいごに

地域によって差があるかもしれませんが、私が暮らす地域では圧倒的に「公立の栄養士が立てた献立をベースに使用している園」が多いようです。意外と、近隣の保育園で給食がほとんど変わらないなんてこともありそうですね。

 

かつて私も子どもを保育園に通わせる立場でしたので、パッと給食を見た時には、

「公立の献立を使用している保育園の給食って量が少ないな~」

と感じたのです。

(私たち調理をする側は、給食サンプルを見れば、公立の献立か独自の献立かはなんとなくわかります 笑)

 

保育園を選ぶ理由に「給食」を考える人は少ないとは思いますが、給食について献立を見てみるとその園の方針もわかるかもしれませんよ??

公立の給食献立は自治体のホームページに掲載されていることが多いですので、比較してみることも面白いと思います。