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保育園調理師の「食」ブログ

現役保育園調理師が簡単おやつやご飯の紹介はもちろん、子どもとできる食育活動の紹介もしています。「食」にまつわることの多くを書き綴っていきます。

【緊急!】調理場で使用する使い捨ての手袋が入手困難です

コロナ騒動が始まってから全体的に衛生用品が品薄になりつつありますが、先月末より給食調理に必須である手袋の入荷が困難になってきました。

 私たち調理員は衛生上、生食で食べるもの(主に果物ですね)を扱う時には、必ず手袋をしなくてはなりません。詳しくは↓過去記事にも書いたことがありますので、今回は端折ります。 

www.hoikuenchouri.work

  

 

手袋が入荷できない

私たち調理員は、手袋は必ず使用します。特に、加熱後の食品や果物を取り扱う時には手袋をし、食品が手の常在菌に侵されないように細心の注意を払うのです。手袋は給食調理に無くてはならない物なのです。

 

ところが、そんな手袋が入手できなくなってしまいました。

 

正確には、「今のところ透明な手袋の在庫はある」とのことです。

ですが、私たちが求めているのは「青い手袋」なのです。

 

なぜ青い手袋にこだわるのか?

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透明な手袋があるならそれを使えばいいじゃないか!

と思われる方もいると思います。ですが、「食べる人の安全面のため」にあえて青い手袋を使用しているのです。

 

私たちは、手袋をしてから果物のカットをします。ときには手袋の端を包丁で切ってしまうこともあるかもしれません。あってはならない事ではありますが、それに気づかずに給食提供してしまうことも考えられます。手作業で行っていることですので、万一という事はあります。

 

もしその万一が起こってしまった場合でも、「青い手袋の破片」であれば、食品の中から見つけ出すことはさほど難しくはありません。ところが、「透明の手袋の破片」であった場合は…見つけ出すことが困難になり、異物混入の給食はすべて廃棄、混入に気づかず給食提供してしまったら、子どもたちがそれを口にしてしまうかもしれません。

 

もちろん、そんなことにならないように細心の注意を払ってはいますが、念には念をで、一番危険が回避できる方法で作業をしているのです。

 

ですので、「青色の手袋」はとても大切なのです。

 

 

では、なぜ青い手袋が手に入らないのか?

先日買い物に行ったときに気が付いてしまいました…。

スーパー、ドラックストアなどのレジ打ちの人すべてが「青の使い捨て手袋」を使用しているのです。おそらく全国規模でおこなわれていると思います。

そうです、コロナ対策です。

 

レジ打ちの人は手袋をしないでほしい…とは言いませんが、してほしいとも思いません。レジごとに消毒薬もなく、お客さん一人終わるごとに手袋も変えるわけでもないやり方であるというのも衛生面でどのような効果が期待できるのかが「?」だからです。

従業員自身の安全面を考慮したやり方であることだけは間違いなさそうですが、むしろ、つけっぱなしであることで新たな細菌が増えるリスクもあります。

そして、お客側からすると、正直素手でも手袋でも何も変わりはしません。

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私たちは衛生に気を使う職業ですので、1つの作業が終わるごとに手洗い消毒は必ず行っています。1日に何回も手を洗い、アルコールでの消毒をしているのです。 それと比べると…と感じてしまうのです。

  

できれば小売店では「透明な手袋」を使用してほしいと思うのが本音 

小売店でお客さんと安全な金銭の授受をするために手袋をしているのであるならば、正直なところ透明な手袋でもよいのではないかと感じます。

  • 刃物を使用するわけではない(手袋が切れるリスクは少ない)
  • 販売している食品に混入するリスクもほとんどない(パッケージされているから)
  • お金は口にしない(直接触るものですが、万一手袋の破片が付着していても健康被害はなさそう)

であろうからです。

ですが、居住地のスーパーでもドラックストアでもみんな「青い手袋」をしているのです。単なる気休めでなく、理由があるなら仕方ないのですが…。

 

さいごに

医療現場でも患者さんの体内に混入しないようにわかりやすい「色付きの使い捨て手袋」は使われていると思います。もちろん、医療機関には最優先で入荷されていると思いたいのですが、私の職場では、透明な手袋を使わざるを得なくなってしまいました。(異物混入にならないように更に気を付けます)

今は非常時ですのでやむなく代用品で乗り切ろうとは思っていますが、小さな子どもたちが食べる給食を作る現場ですので、できることならば危険につながることは最小限にしたいと思っています。1日でも早い再入荷を心待ちにしたいと思います。