保育園の造りを見ると、給食職員の専有面積(?)は意外と広いことをご存知でしょうか?今回は、外からはなかなか見ることのできない給食室の見えない部分のご紹介です。
保育園で働く職員数は
本題に入る前に、保育園で働く職員数について書きたいと思います。
保育園の規模によるところも大きいのですが、今回は小規模園の話が除外したいと思います。おおむね60人以上150人程度の保育所であることを前提とした話です。
保育士は園児に対しての換算数の関係もあって20~35人は勤務していることが多いです。対して給食職員は、1~4人程度です。
保育士:給食職員は 10:1前後 の比率になります。
給食専用の部屋の造り
ここからは、保育園に勤務している給食職員の少なさを頭の片隅に入れて読んでいってください。
調理室
言わずと知れた、給食を作っている部屋です。どの園もここは、外部からガラス越しに見る子ことができる造りになっているところが多く、園児や保護者も中の様子を見ることができます。
多くの給食の準備をする場所でもあるので専用の機材(スチームコンベクションや回転窯など)も多く、かなり広い造りになっています。人と人がぶつかってしまうこともそうそうはありません。
給食室内で非汚染区域と呼ばれており、衛生面で一番気を使うべき場所になるのです。
調理前室(下処理室)
業者から納品されたものを検収したり、野菜などの下処理をおこなう場所です。調理室からは独立された場所にあり、汚染区域とされています。
調理室ほどの広さはありませんが、野菜の下処理をするくらいのスペースが確保されているため、1~2人が作業をするくらいの広さが確保されています。
こちらの場所も給食職員専用の場所なのです。
検収とは
発注した品物が納品時に、品質・数量などがあっていることを確認し、受け取る作業のことをいいます。
事務室
なんと、給食職員専用の事務室があるのです。
給食に関する書類の量は意外と多く、監査にまつわる書類や献立資料がたくさん保管されています。食材の発注などもこちらからおこなっています。
同じ保育園に勤務していても、専門分野が保育士と給食職員では全く違うため、必要とする書類も資料も全く異なるものなのです。そのため、専用の事務室が設けられているのだと思います。
ちなみに、このスペースも結構広めに確保されているため、更衣室・休憩室も兼ねて使用しています。保育士も自由に出入りすることができますので、食育の打ち合わせをおこなう場として使ったりもします。
専用トイレ
給食職員専用のトイレもあります。
保育士は20名くらいで2~3か所のトイレを使用していますので、かなりトイレ環境が優遇されているように感じます(笑)
ですが、これにもきちんとした理由があるのです。
給食職員は大量調理をおこなうにあたって、感染症に人一倍気を付けなくてはなりません。不特定多数の人が使用するトイレには様々な菌が付着している恐れがあり、その菌が調理員を介して給食に混入してしまうリスクが大きいのです。
このリスクをできるだけ回避するために、給食職員専用のトイレが存在するのです。
給食職員はもちろん衛生管理には気を付けているのですが、万一食中毒が発生してしまった場合は、この専用トイレも調査対象になります。ですので、保育士を含む外部の人はこのトイレを使用することができません。
トイレですが、衛生状態には気を使っている場所なのです(;^_^A
さいごに
今回は、保育園で務めている人も給食職員以外はめったに立ち入ることのない給食占有箇所のご紹介でした。
保育士と比べてかなり広い場所を確保してもらっていることは実感しています(笑)
ですが、どれも給食業務には必要なもので、食中毒という事故を起こさないためにも衛生管理もしっかり行わなくてはならない場所なのです。
広いと言う事は…掃除が大変という事もありますが、のびのびと作業ができるという利点もあります(*^_^*)居心地は…良いですよ~。