保育園給食は、食中毒のリスクを限りなく0に近づけるためとしてしっかり加熱されたものや、生食しなければならないようなもの(果物など)は、消毒を行います。
調理に使用する調味料やかつお節や海苔なども例外ではなく、加熱してから使用しています。(調味料を加熱するということは、特に取り決めはないようです)
調味料は必ず加熱するべきなのか?
実は、調味料に関しては加熱するしないの取決めは特に無いようなのです。調味料類は、製造過程でしっかり殺菌されているものばかりです。ですので、本来そのまま使用しても問題ないものなのです。保健所の監査でもそのことについて指摘されたこともありませんし、大量調理衛生管理マニュアルにもこれについては明記されていません。
ですが、ひと手間を加えることは決して悪いことではなく、より安全な給食を提供できるようにするため、勤務先の保育園では、調味料の加熱を基本としています。
煮物・焼きものに使用する調味料は?
煮物、焼き物、など加熱調理をするときに使用する調味料は、煮たり焼いたりするときに加熱されますので、そのまま使用します。
ただし、後からかけるタレやソースは使用する前に加熱をします。
和え物、サラダに使用する調味料は?
和え物に使用する調味料は、砂糖や塩などを使用することも多く、これらは温かいものに入れたほうが溶けやすく、全体になじみやすいです。そして、野菜などに和えてしまうと、そのまま加熱することなく提供になるものでもあります。
ですので、和え物に使用する調味料も加熱しています。
砂糖や塩などをしっかり溶かすことによって、味を均一につけることができるのです。
酢は加熱しすぎると酸味が飛ぶので、私は酢以外の調味料をしっかり加熱してなじませた後に酢を入れて、パッと沸かして火を止める方法で合わせ調味料を作っています。
マヨネーズは加熱する?
マカロニサラダや、ポテトサラダなどマヨネーズを使用するおかずの時もあります。
マヨネーズは加熱すると分離するので、そのまま使用します。
乾物類は?
かつお節、ごま、海苔などの乾物類。これらも加熱して使用しています、フライパンで炒って使用する形になります。
加熱することによって、香ばしさも出て風味がかなり良くなります。
火を通すという目的もありますが、香ばしさを出しておいしさが増すので自宅で調理するときでもおすすめです。
ちなみに、保健所の監査の時にはかつお節やごま、海苔を加熱してから使用しているのかという質問をされたことがあります。答えとしてはもちろん加熱していますが正解なのです。
さいごに
一度に多くの人が食べる給食ですので、食中毒のリスクは限りなく0に近いことに越したことはないのです。
調味料自体は、製造過程できちんと殺菌されているとはいえ、開封してしまったら使い切り終了でない限り、いつどこで汚染されるのかはわからないのです。沸かすことによって、安心して調味料が使用できるのであれば、毎回きちんと加熱した調味料を使用したいですね。
こういった一つ一つの手間が、安心安全な給食提供につながっているのです。