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保育園調理師の「食」ブログ

現役保育園調理師が簡単おやつやご飯の紹介はもちろん、子どもとできる食育活動の紹介もしています。「食」にまつわることの多くを書き綴っていきます。

はんぺん といえば・・・?

皆さんは、はんぺんといえば何を思い浮かべますか?

唐突に変な質問ですよね。

 

ですが、この「はんぺん」というものは、地域ごとで思い浮かべるものが違うのです。 私は、数年前に愛知県から静岡県に引っ越してきて はんぺんについて思いっきり悩むことになったのです・・・。

 

 

目次

 

 

愛知県でのはんぺん

共通語(?)で言うところの「さつま揚げ」にあたるものが、「はんぺん」です。 揚げ半(ペン)とも言います。

 

白はんぺんは、形にもよりますが「白はんぺん」「半月」「満月」と言われていました。 離乳食にも使われます。

黒い色のはんぺんは「イワシ玉」「イワシのつみれ」「黒はんぺん」などと言われています。 これらは、愛知県にある 練り物メーカーの商品名が広まって、その名が定着していると思われます。

 

 

静岡県でのはんぺん

はんぺんといえば、間違いなく「黒はんぺん」を指します。

静岡県では、保育園の給食で当たり前のように献立に入ってくる食材です。黒はんぺんフライも出ます。

一方、揚げてある はんぺんは「さつま揚げ」

白はんぺんは「白はんぺん」

ただし静岡の多くは、白はんぺんを認めていない人が多く、「ふわふわした食感が嫌だ。」とのこと。

 

黒はんぺんは幼児食にはちょっと注意

黒はんぺんは静岡の特有の文化であり、郷土食である事を認識しているのか、していないのか…全国で当たり前に食べられているとさえ思っている人もいます。

中には、離乳食で当たり前のように、黒はんぺんを使っているという人もいます。
でも、主原料がサバやイワシなどの青魚なので、アレルギーの注意が必要です。
離乳食に使用するのは控えたい食品であると思うのですが…。

本当は、1歳過ぎから食べさせたほうが良い食材です。

 

 

ちなみに関東以北ではんぺんといえば・・・

関東以北ではんぺんと言えば、「白はんぺん」のことを指すようです。

 

 

認識の違いから

給食調理員の仕事をしていると、会話の中で「はんぺん」が出てくるときもあります。 ここでお気づきの方もいるかもしれませんが…。 愛知県出身の人と、静岡県の人がそんな話をしているともれなく食い違いが発生します。

 

私「切り干し大根の煮物に、はんぺん(さつま揚げ)入れたらおいしいよね?」

静「切り干し大根の煮物に、はんぺん(黒)・・・・?あんまり入れないよ。」

 

 

私「はんぺん(さつま揚げ)発注してある?」

静「はんぺん(黒)はこの日使わないよ。」

 

非常にめんどくさい問題です。いや、私が地元の静岡の人に合わせてわかるように話すべきなのですが…。なにぶん、「はんぺん」の共通語がわからなく、しばらくどう表現したらよいか悩みました。

その後、「さつま揚げ」=「私が思っているはんぺん」であることが発覚し、「さつま揚げ」と言うようになりました。 「はんぺん」という言葉一つで悩まされた私でした。