保育園の食育活動ってどんなことをしているのでしょう?
これは、保育園ごとで違いがあるのです。
やさいを育てる
例えば、比較的自然に囲まれた地域にある園では、身近なところで畑を作って菜園を作って野菜を育てることもできます。
近所に畑を持っている人がいて、ご厚意で野菜の収穫をさせてもらえるという園もあります。
逆に、街中の保育園では畑を確保することが難しいため、プランターで育てられる野菜を細々と育てているところもあります。
街中という特性を生かして、八百屋さんにいろいろな野菜を見に行くという方法をとっている園もあります。
方法は違いますが、どれも『野菜を身近に感じるための立派な食育活動』です。
クッキング
幼児クラスのある大きな園では、主に年長・年中の子がクッキングに参加します。
やさいの皮むきや、混ぜる・こねるを中心に、徐々に包丁やホットプレートなどを使用した事にもチャレンジしていきます。
乳児クラス(0~2歳児)のみで構成される小規模園では、混ぜる・具をのせるなど簡単なことを子どもたちにしてもらいます。まだ、刃物の使用はしない園が多いと思います。年度の後半になると、1歳児の子も先生の補助付きで、簡単なクッキング活動が可能になります。
本の読み聞かせ
食べ物にまつわる絵本を、
保育士でない調理員が読むことによって、
「いつもとちがう!」
と子どもが感じ、特別感が沸きます。
この場合、保育士と同じスキルを求めてはいけません。
下手でもよいのです。
子どもたちが、
「今日は、○○という本を給食の先生が読んでくれた!」
という記憶が残り、各家庭で両親にその話をしてもらえればもうこれで食育のひとつとなります。
給食を一緒に食べる
いちばん手っ取り早い食育です。
私たち給食職員は、ただ作るだけではありません。
作ったものに対しての子どもたちの反応、食べ具合、感想などを把握する必要があります。
一緒に給食を食べることによって、ダイレクトに子どもたちの反応をうかがうことができます。また、子どもたちとの交流にもなり、時には子どもたちの方から
「今度○○が食べたいな~。」
「ケーキは三角に切ってほしいな~。」
など、給食に対してのリクエストをもらうこともあります。
これも立派な食育です。
行事食
行事食を作って提供することも食育活動の一環です。
節分や、ひな祭り、クリスマスなど・・・・数々の行事があります。
その行事ごとに特別なメニューを提供し、行事と共にそれにまつわる食事を知る。
とても大切なことですね。
私たちは行事食でも子ども受けする食事(見た目・味付け)を意識しています。
日本には多くの行事食が存在します。
その一つ一つを、給食を通じて子どもたちに伝えているのです。
食育で育てたい食べる力
なぜ食育が大事なのか?政府で、こう掲げられています。
- 心と身体の健康が維持できる
- 食べ物の選択や食事作りができる
- 日本の食文化を理解し伝えることができる
- 食事の重要性や楽しさを理解する
- 一緒に食べたい人がいる(社会性)
- 食べ物やつくる人への感謝の心
最後に
生きていくうえで、「食べること」は必要不可欠なことです。
ですが、ただ食べればよいわけでもありません。
栄養バランスはもちろん、食事の知識、マナー、社会性なども学びながら子どもたちには大きくなってなっていってほしいですね。
これからも給食調理員として良い食育活動ができるように頑張っていきたいと思います。