保育園に通っている子どもの食事の様子を見ていると、その子の家庭での食の様子がなんとなくわかるものなのです。
兄弟間で行動パターンが同じです
保育園には兄弟で利用されている家庭も少なくありません。
同じ家庭内で育っている子どもたちは、食に対する姿勢が非常に似ています。
兄弟は別々の部屋で保育しているにもかかわらず、行動が全く一緒なのです。
- たくさん食べる子は兄弟みんなよく食べます。
- おいしそうに食べる子は兄弟そろっておいしそうに食べてくれます。
- まずそうに食べる子は、兄弟そろってまずそうな顔をして食べます。
- 食に興味ない子はその兄弟も食に興味がありません。(乳児も例外ではありません)
- 食事中に立ち上がってしまう子は、兄弟も立ち上がって動いてしまいます。
- 食事中の姿勢が悪い子は、その兄弟も姿勢が悪いです。
というように、同じ家庭で育っている兄弟は良くも悪くも保育園で同じ行動に出るのです。
家庭での食事の様子や内容も分かってしまいます
私たちから「昨日は何を食べたの?」と聞くことはあまりありません。
それどころか子どもたちの方から教えてくれることが多いです。
「昨日、ママが○○を作ってくれたの。」
「保育園で作ってもらった✖✖をおうちでも食べたよ。」
というほのぼのした食の様子を教えてくれる子もいれば、
「昨日(ファストフード店)に行って、★★を食べた!」
「保育園の給食がおいしい…。だってうちのご飯おいしくないんだもん。」
「久々の給食うれしい!!」
など、とらえ方によってはちょっと複雑な気持ちになってしまう素直すぎる話も聞きます。
自宅での食育の様子も教えてくれます
子どもたちが自宅での食育でどんなことを行っているかも教えてくれます。
中でもクッキングは家庭内での食育活動の中で一番多いです。
その中でもダントツに多かったのが「お菓子作り」です。
- クッキー
- ホットケーキ
- カップケーキ
- ラムネ
などなど…。
お菓子作りをしている家庭は意外と多いです。
しかし、お米洗い、食器運び、野菜の皮むきなど、直接食事につながる活動をしている家庭はほとんどないように感じます。
平日の夕方は忙しいことはよくわかります。夕飯の準備に片付け、お風呂、就寝準備…などなど。私自身も慌ただしいです(;^_^A
そんな中でも、食器運びや下膳くらいは子どもたちでも上手にできます。
「食事の用意(片付け)を手伝っている。」
そんなことも立派な食育ですよ。
ちなみに我が子は食器運び・下膳は
きちんと行ってくれています。
朝ご飯を食べてこない子は元気がなく給食をかけ込んで食べがちです
多くの家庭では子どもにきちんと朝食を食べてさせてから登園をしてくれていますが、ごくごく少数ですが、朝食欠食で登園させてしまう家庭もあります。
保護者が仕事をしていると朝も慌ただしく時間に追われてしまうことも理解できます。しかし、子どもには必ず朝食を与えてください。
朝食抜きの子は朝から元気がありません。
「おなかすいた。」が口癖になってしまうこともあります。
それにおなかが空いている分、給食を飲むように…かけ込むように食べることもあります。よく噛んで食べることなく…です。
よく噛んで食べないと消化に悪いだけでなく、過食気味になり肥満につながったり、あごや脳の発達にも影響されることもあります。
子どもの行動は素直なので、給食の食べ方を見ることで「朝食を食べたか食べていないか」がなんとなくわかるのです。
朝の忙しい時間ですが、おにぎり1個でも、パン(できれば総菜パン)1個でも口に入れると力が出るものです。工夫次第で簡単に朝食を用意することも可能です。
さいごに
子どもたちは本当に素直です。
良くも悪くも保育園で家庭と同じように、安心しきって自らをさらけ出してくれていることは素直にうれしく感じます。
食の時間を通してだけでも、私たちが考えさせられることも多いです。
今年度は、「家庭でもできる素朴な食育」を目標に活動しています。
子どもたちを通じて見ることのできる家庭内での様子も考えながら今年度後半の食育活動を考えていきたいと思っています。