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保育園調理師の「食」ブログ

現役保育園調理師が簡単おやつやご飯の紹介はもちろん、子どもとできる食育活動の紹介もしています。「食」にまつわることの多くを書き綴っていきます。

台風15号と線状降水帯、記録的大雨を経験して感じた災害に備えることの大切さ【食料・飲料水】

つい先日、私が暮らす地域では台風15号の影響による線状降水帯、記録的な大雨を経験しました。気象庁の予想を大幅に上回る降水量を記録したことから、予期しない停電、断水が起こり、私の使用しているスマートフォンも不通となってしまったため、情報の入手はもちろん、外部との連絡手段もない状態で半日過ごすことになりました。

 

結果的に半日でライフラインの大部分は復旧したものの、いまだに被害の後始末をしているご家庭もあるのが現実です。

 

今回の台風は、直近に日本列島に危機感をもたらした台風14号と比べ、それほど注意喚起がされていた台風ではありませんでしたし、直前まで熱帯低気圧だったこともあって油断して得しまっていた人が多かったのではないかという印象でした。

 

実のところ、わが家も例外ではなく、すっかり油断してしまっていた家庭の1つなのです。そしてそれは「食料」についても今一度考え直す必要があると感じたのです。

 

 

災害用の非常食はもちろん、すぐに食べることのできる食材を常においておく

まず、台風などの影響から起こるだろうこととして「停電」が挙げられます。

実際に今回の台風で丸半日ほど停電となってしまったのですが、わが家には常にパンが買い置きされています。ひとまず冷蔵庫のハムや野菜などと共に2食分ほどは何とかなりました。合わせてお菓子なども普段から常備しておくことで「口にできるもの」の確保は可能です。

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また、停電してもガスは通っていることが多いので、生ものであっても調理することで食事をすることは出来ます。ただ、団地など2階以上の建物で暮らしている場合は、ポンプで水をくみ上げているため、水道も止まってしまうので、調理後の洗い物はもちろん、手洗いすらままならない場合もあります。

 

断水に備えて「飲料水の確保」も大事

停電が予想される時には、断水に備えて「飲料水」の確保も大切です。

汲み置きでも良いですし、長期保存のペットボトル水の準備も有効です。

 

断水と一言で言っても、「電気系統の関係の断水」と「物理的な要因から起こる断水」の2つがあります。お住まいの地域の水道事情によっても異なりますが、災害が起こりそうな状況の時は断水と停電はセットで考えておいても良いと思います。

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また、余裕がある時は水筒などに「お湯」の準備をすることも良いです。

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お湯は乳児がいる家庭では調乳用として使うことができるほか、レトルト食品の温めやインスタントラーメンも作ることができます。特にオール電化である家庭や、コンロがIHヒーターである家庭では、お湯の準備が重要になります。

お湯の保存は、水筒などある程度の時間保存ができ、持ち運びが簡単なものに準備しておくと◎。冷めてしまったら飲料水として飲むこともできます。

 

冷蔵庫の中身をなるべく守るために

停電になってしまうとまず「冷蔵庫の中」を心配される主婦の皆さんは多いと思います。私もそうでした。

しかし慌てて冷蔵庫の中身をクーラーボックスに移したり、急いで食べようとするあまり冷蔵庫を開閉する回数を増やすことはお勧めできません。

冷蔵庫は大きなクーラーボックスといっても過言ではないほど保冷効果が高いです。まあ、冷蔵庫ですから当たり前なのですが、慌ててしまう余りそのことを忘れてしまう人も少なくありません。

 

中身の量にもよりますが、冷蔵庫は電源が切れてから2~3時間は庫内の温度をある程度保つことができます。冷凍庫に至ってはいっぱいに入っている状態であればもっと長い時間平気だったりします。もちろん保冷時間は外気温にもより変わってきますが、わが家は停電後10時間ほどたったころ思い出して「アイスクリーム」を食べました。気持ち解凍されてはいましたが、「ちょうど良い固さのアイス」でした。

 

災害が起きてしまう前に準備できるのであれば、ペットボトルなどに氷を作っておき、あらかじめ冷蔵庫の上段や冷凍庫に入れておくことで保冷時間を伸ばすことにつながります。

 

万一停電して冷蔵庫が止まってしまった場合は、不要な開け閉めをしないでそっとしておく方が保冷効果があるので、慌ててクーラーボックスなどに移し替えることはやめた方が無難です。

ただし、製氷スペースは氷が解けてしまうと水浸しになってしまうので注意が必要です。必要であればビニール袋に氷を取り出し、冷蔵庫上段おき、に保冷用として利用すると良いです。

 

団地やマンションの生活用水は共有スペースにある水道から給水することができる場合も

河川の氾濫などが原因で川などから水を取り込むことができないような状態でない場合の断水の場合の話です。

停電によってポンプが作動しないために各家庭に配水されない断水の場合では、マンションや団地などある程度入居者がいるようなところでは、共有スペース内の外水道が使用できることもあります。

居住しているマンションやアパート、団地などで推薦の場所の確認や断水時の使用について確認しておくといざというときに慌てずに済みます。

尚、このタイプの断水の場合、水をポンプでくみ上げる必要のない戸建てのお宅では断水になっていないことの方が多いので、この限りではありません。

 

ただ、外水道は「飲料水」として使うことができないものもありますので、こちらも併せて確認することをお勧めします。

 

 

現金の準備

これは意外と落とし穴でした。

自分の居住地域が停電ということは当然近隣も停電ということが多いです。

 

今回の台風による大規模停電ではスーパーはさすがに営業をしていませんでしたが、各コンビニやホームセンターはがんばって営業してくれていました。

しかし、当然のことながらレジも使用できませんので「手計算」「現金払い」での対応でした。

普段から電子マネーに頼りっぱなしだった私は、この時の所持金2000円ほど。しかもATMの利用もできない…ということで追加の食品を買うことも躊躇しました。

 

食料品が必要になっても「現金でしか対応してもらえなくなる」ため、災害が予想される前にはある程度の現金は用意しておくべきだなと感じました。

 

さいごに

今回は完全に油断してしまったことから改めて感じた「災害に備える職に関する準備の大切さ」を書きました。

 

災害発生時、人は生きるためにまずは「食べること」を考えるのではないかと思います。口にするものの中でも特に「水」は非常に重要で、飲料水の確保が最も大事であることも改めて感じることができました。

 

今回の台風において、市内ではまだまだ断水で大変な思いをしている地域もあります。そして、台風14号の被害にあわれた方も大勢いると思います。1日でも早く安心して生活できるようになることを願っています。