保育園の給食職員は意外と入れ替わりが多い?新しい職員が決まりやすいが辞めていく人も多い話

給食室はこんなところ

年度末から年度初めにかけ、人との出会いと別れが増える時期となります。

保育園では、卒園、入園などもあり、子どもの出入りはもちろん多いです。

そして、保育園の給食室内でも「出会いと別れ」はつきもので、私の勤務先の園でもほぼ毎年誰かが入れかわっているという状況です。

保育園給食室の働きやすさ

保育園の給食室は、

  • 園児+職員分の昼食づくり
  • 園児+職員のおやつ作り
  • 掃除
  • 書類作成
  • 翌日の準備など

の仕事をおこなっており、基本的には平日の8時から17時(場所によっては18時ごろ)までが稼働時間となっている場合が多いです。

そのため、「主婦」「女性」が働きやすいと感じる勤務時間となります。

正規職員

給食室(今回は保育所)では、正規職員と短時間パートで構成されていることが多く、中でも正規職員は「栄養士」であることがほとんどです。

正規職員とだけあって、

  • 月給制
  • 賞与あり
  • 各種社会保障あり
  • 雇用の継続が保障されている

など、数多くのメリットもあります。

しかし、

  • 勤務時間固定(8時から17時)
  • 休みも固定(日祝日・土曜日隔週)
  • 「正規職員だから」という暗黙の重圧がかかりがち

というデメリットもあります。

一見、「主婦でも働くことができそう」と感じるものの、平日に休みがとりづらいことや勤務時間帯などから、

  • 通院がしづらい
  • 市役所や銀行などへ行くことも難しい
  • 子どもの学校行事への参加も難しい

ため、「子どもがある程度大きくなって生活がひとまず落ち着いた栄養士」または「結婚前の若い栄養士」のどちらかが多くいる印象です。

もちろん有給休暇制度の活用であったり、正規職員としての栄養士を2人以上雇っている園では、比較的平日休みも取りやすい傾向にありますが、多くの園では主だった栄養士は1人でしょう。そもそも保育所は、給食職員そのものがパートを含めても園に2~4人ほどしかいないので、「多くの栄養士を雇用する」こと自体が「ほぼ無い」ことなのです。

ということで、保育所の給食室においての正規職員は1~2名であることが多く、そもそもの求人数の分母はかなり少ないと思って間違いありません。そのうえ、「栄養士」の資格はほぼ必須であり、まれに「調理師でも可」とされてはいますが、調理師での正規職員の求人数は、栄養士よりもさらに少なくなります。

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短時間パート

日中の忙しい時間での勤務が主となります。

  • 昼食・おやつ準備の手伝い
  • 洗浄・片付け
  • 掃除

などが主な仕事となり、調理をするというよりも、食器の準備や盛り付けなどの「調理補助」という役割になることが多いです。

勤務時間も

  • 9時から15時
  • 9時から13時
  • 9時から12時

など、3~6時間であることがほとんどです。

勤務日数も、週3日以下ということが多く、「配偶者の扶養内での勤務」を希望する人にとっては働きやすい環境とも言えます。

ただ、他の職員との兼ね合いもあるため、「扶養内ギリギリいっぱいまで働きたい」という希望は聞き入れてもらうことが難しく、中途半端な年収になる覚悟は必要です。

短時間パートの場合は、基本的に資格は必要としませんが、「調理師」や「栄養士」の資格があるのは面接時にも有利となります。

「子どもが成人した人」から「小さな子どもがいる人」まで年代も様々ですので、始めて「給食の仕事」をする人にとってもハードルは低いものとなります。

女性が働きやすい「保育園給食室」でも辞めていく人は多い

私の勤務先の職場内だけでも、すでに結構な数の人が退職しています。決していじめがあるとか、無理な仕事をさせているとかそういったものはありません。

でも、「毎年誰かしらが退職する…」という状態になりがちです。

  • 家庭内の状況が変わった
  • 希望する仕事ができなかった
  • 自身の体調が悪くなった
  • 仕事についていけなかった

家庭内の状況が変わった

保育園の給食室での勤務は女性社会であることが多いです。

別に女性を選んでいるというわけではないのですが、面接は女性しか来ません(笑)なので必然的に職員が女性のみとなります。

そしてその多くは既婚者です。(私は離婚したので職場内では唯一の独身です💦)

同居家族があれば、家族に振り回されるのは決まって母親(妻)です。

  • ご主人の転勤が決まった
  • 子どもの進学と共に生活環境が変わった

などの理由で残念ながら退社していった仲間もいました。

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希望する仕事ができなかった

「こんなはずではなかった」

まあ、転職後良くあることなのかもしれませんが…。これは若い人にありがちな理由です。若いうちの再転職なら「次がある」ため、「理想の仕事」をさせてもらえる職場への再就職を望みます。

「もっと新しい献立を取り入れたい」
「アレルギー配慮献立を考えたい」
「かわいいおやつを作りたい」

よく言えば、向上心があるのですが、保育園は園長を中心として運営されています。園の運営方針によっては、給食職員のやりたいようにできないこともあります。

そのことを理解できずに退職していった仲間も過去にはいました。

自身の体調が悪くなった

これは仕方のないことです。私も、もしかしたらそうなってしまうかもしれません…。

仕事についていけなかった

嘘のような本当の話ですが、

  • うさぎりんごが作れない
  • 人参の皮をむかない
  • 葉物野菜を水から茹でる
  • 千切りを知らない
  • 「風袋」がわからない  など

「保育園給食の仕事に応募」して働き始めた人なのに調理の基本も知らない人もいます。料理が苦手だったり、自信が無い場合は、きっとこの仕事に応募はしないでしょうから、採用側も少なくとも「基本的なことくらいの知識はある」と思って採用します。

ところが勤務後に「え?これもできないの?」ということが多く、現場を混乱させます。ひどい人では、「お米の水はどこまで入れますか?」と言った人もいたくらいです。

余りにも調理に関する知識が乏しすぎるのもいざ働き始めてから、自分が苦しい思いをするので、少なくとも「家庭料理を作ることができる」ことと、「調理器具の名前を知っている」ことくらいは必要です。

さいごに

「誰でも勤めることができる」イメージの強い保育園の給食調理の仕事ですが、

  • 持っている資格(管理栄養士・栄養士・調理師など)
  • 拘束時間
  • 自宅からの距離
  • 自身の経験値(未経験だと厳しい)
  • 家庭環境(平日に休みが取れなくても平気か)

などによって、正規職員か短時間パートか選ぶ必要があり、かつ募集人数が少ない職種でもあります。そして、やめていく人が多くても、すぐに次の人が決まりやすい職種でもあります。

女性が多い職場ということもあり、家庭の都合で退職される人も多いです。私の勤務先では、短時間パートの人がほぼ毎年入れ替わりがある印象です。

仕事を教える側としては、長く務めてもらえる人の方が助かるのですが、なかなか思うようにはいかないのが現実なのですね。

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