皆さん「交差利き」ってご存じですか?
「右利き」「左利き」「両利き」とはよく聞きますよね。
ちょっとした雑談の中にも、「利き手はどっち?」「右利きだよ」「左利きだよ」なんて話したこともあると思います。
私自身は基本、「右利き」ということにしてはいますが、実はれっきとした「交差利き」なのです。
自分ではあまり気にしてはいなかったのですが、調理器具を使うときに時々「あれ?左利きだったけ?」なんて聞かれることが多いのです。
今回は私自身の話ではありますが、「交差利き調理師」として、ひとつ記事を書いてみたいと思います。
交差利きとは?
そもそも交差利きとは何でしょう?当事者である私自身も聞きなれない言葉だなと感じていました。クロスドミナンスと呼ばれることの方が多いらしいのですが、私はこちらの表現もあまりなじみがありませんでした💦
クロスドミナンス(cross-dominance)とは、箸は左手で使うが、筆記は右手でおこなうなど、用途によって使い勝手のいい手が違うことを指す。日本語では「交差利き」「分け利き」などと呼ばれることがあるが定着はしておらず、英語でそのまま呼ばれることのほうが多い。
クロスドミナンス - Wikipedia より一部抜粋
左右同じように使うことのできる「両利き」とは異なり、両方の手で同じ作業をすることは基本的にはできません。(一部例外もあります。)
- 元々左利きの人が日常生活上、仕方なしに右手で行う作業をしていくうちに(例:自動改札等)おのずと「交差利き」になってしまうパターン
- 元々左利きだった人が成長過程で両親等に矯正させられたがために交差利きとなってしまったパターン
があります。
私の場合は2のパターンであり、幼児期には左手で文字や絵を描いていた記憶があります。当時、祖母が一生懸命に右手で文字を書かせようとしていたことはいまだに記憶に残っています。
具体的にどのような時に「右手」と「左手」を使い分けているのか?
正確には無意識におこなっていることですので、「使い分けている」という表現は正しくはないと思います。自分が気づいていないだけで右利きの人とは逆の行動をしていることもあると思います。ここでは自分でも自覚のある事例をいくつか書いていきたいと思います。(給食のサイトですので、調理関係が多くなります 笑)
右手で作業
- 字を書く
- 電卓
- 箸、スプーン等の食具を使う
- パソコンのマウス
- ハサミ・ホッチキス
- 包丁の使用
- しゃもじ、ターナー、レードルなどの使用
- スポンジで物を洗う
- 台を拭く
基本的な生活で必要なことは右手でできることが多いです。
調理の仕事として右利きの方が使いやすい調理器具はたくさんあります。例えば包丁を始め、しずく型レードル、木べらなどは「右利きの人が使いやすいように」できているため、これらを左で使用するとなるとかなり不便なのです。もちろん左利き用のものも存在しますが、自分一人のために買ってもらうことは…難しいですよね。
私の場合は、仕事の業務で困らない程度のものは右手でできるので良かったなと思っています。
左手で作業
- 歯磨き
- 物を飲む(右手だとこぼす 笑)
- のこぎりや彫刻刀などの一部の刃物
- 計量カップからものを注ぐ(右だと手がブルブルする 笑)
- 雑巾絞り(左手が上になる)
- オーブンから天板を取り出す(右だと落とす…と思う 笑)
- チャッカマンの火付け
全く意識しておこなっているわけではありませんが、主に力が必要とする作業には左手を使っているように感じます。
左メインで行っているとは言っても、右手左手どちらを使ってもできる作業ばかりですので、右利きの人に迷惑をかけることも無いと思っています。
両方で交互に使用
どちらでも使うことができるので、作業のやりやすさや、腕の疲れ(笑)によって交代させて使っています。
- 絵を描く
- 爪切り(でも左手持ちの方が楽)
- ホイッパー(主には左ですが、疲れたら右に持ち替えます)
- ペットボトルの蓋を開ける
- 缶切り(右利き用が多いので主に右だが、本当は左で使いたい)
絵はどちらの手でも書くことができます。左向きのキャラクターを書くときには右手、右向きのキャラクターを書くときは左手で…という使い分けをすることもあります。
調理の仕事で交差利きは得か損か?
私の場合は、得でも損でもありません(笑)ただ、先にも書きましたが、包丁やしずく型レードルを左でしか使用できない人にとっては、少しやり辛さは感じると思います。(左利き用が備わっている調理場であれば問題ありませんが)
ただ、2人同時に作業するときなんかはちょっとやりやすいこともあったりします。
例えば、一つのボウルを左右で挟んで同時に作業する場合です。
主には、ゼリーやマフィンなどを作る時にこのような状況になります。
お互いが気兼ねなく、自分の作業しやすいポジションに立つことができるメリットはあります(笑)
さいごに
実は日頃あまり意識していなかった「交差利き」である私ですが、副反応の腕の腫れが辛いコロナワクチンの接種時に少し悩んでしまったのです。
「右利きですね?」←結構当たり前のように言ってくる医師が多い💦
と聞かれ、
まあそうですが…。
と答えたのですが、仕事上左腕も力仕事中心に使う私にとっては、左腕が腫れて使い辛くなってしまうこともなかなか困ることなので正直迷ってしまいました。
結果的には辛いというほどの腫れもなく、仕事も問題なく行うことができましたが、予防接種やワクチン接種の時には「どちらの腕にしてもらうのが良いのか?」といつも迷ってしまうのです。
でも結局面倒くさいので、「右利きです」と言ってしまうおやっさんなのです。