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保育園で給食を作っています

現役保育園調理師が簡単おやつやご飯の紹介はもちろん、子どもとできる食育活動の紹介もしています。

ハロウィンのカボチャクッキー試作から完成まで

保育園では、各行事ごとに給食も「行事食」を作ります。

 

特に今年度は「コロナ」の影響が大きく、毎年当たり前のように行っている園行事も中止や縮小が決まって、例年よりかなり控えめな活動となっています。

 

そんな中でも、「給食」に関しましては通常通りの提供でありますので、せめての思いで「子どもたちが喜んでくれる給食やおやつ」を意識しています。

 

今回は、試行錯誤しながらもハロウィンのおやつ「カボチャクッキー」を作りました。

 

 

まず初めにカボチャクッキーの課題があった

栄養士がたてた献立の分量表では、

  • 薄力粉        100g
  • カボチャ(生)    100g
  • マーガリン      40g        
  • 砂糖         30g
  • ベーキングパウダー  2g

となっていました。

 

私たちはまず分量から仕上がりの硬さや食感、出来上がりの予想をします。

 

出来上がり予想は…

薄力粉とカボチャが同量であること、ベーキングパウダーが入っていることに注目しました。クッキーはさっくりしていることが重要と考えていますので、配合に疑問を持ったのです。

カボチャは、多くなればなるほどべっとり感の強いクッキーになります。ですが、初めにもらった分量表では薄力粉:カボチャが1:1であり、半分はカボチャでできた生地となります。

 

加えてベーキングパウダーが入っていることで、「おそらく縦に膨らむ」ことが予想されました。

もうクッキーというよりパンケーキに近いものができるのではないかと思ったのです。

 

実際に作るも…

パンケーキみたいなものができるのでは…?とは思っても、実際に作ってみなくては 正確にはわかりませんので、そういった場合には試作を作ったりもします。

 

材料を混ぜてこね、試しにアイスボックスクッキーにしてみました。

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 ついでに↓少し配合と形を変えたクッキー生地も用意しました。

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こちらの生地の配合は、薄力粉  100g片栗粉  20gカボチャ 20gマーガリン30g砂糖   25g  です。
 
 焼き上がりがこちらです↓
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↓割ってみました。
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写真ではわかりづらいかもしれませんが、写真左の初めの分量で作ったクッキーは、パンケーキにはならなかったものの、さっくりともならず、湿気を帯びたせんべいのような食感になってしまいました。もちろん、サクッとはしませんので引きちぎるように食べることになります(笑)
対して、片栗粉を入れた配合でのクッキーはさっくり仕上がることができました。
 

 

最終的にコーンスターチを使用したカボチャのクッキーにしました

分量にコーンスターチを入れクッキー生地を作ることにしました。

 

用意するもの

  • 薄力粉     120g
  • コーンスターチ 20g
  • カボチャ    60g
  • 砂糖      45g(かぼちゃの甘さによる)
  • バター     60g

 

作り方  

①大きめのボウルにバターを入れ、室温に戻しておく。

 

②薄力粉とコーンスターチは合わせておく。

 

③カボチャを皮なしの状態にして蒸すかレンジで加熱する。

 
カボチャを茹でて加熱することは、
水っぽくなってしまうため
お勧めしません。

 

④①に砂糖を入れ、ホイッパーで白っぽくなるまで混ぜ合わせる。

 

⑤木べらに持ち替えて④にカボチャを入れて混ぜ合わせる。

 

⑥⑤に②を入れてこねていく。こね終わったら、冷蔵庫で生地を20分ほど寝かせる。

 

⑦⑥をめん棒で平らに伸ばし、お好みの型で抜く。

 

⑧180℃に予熱したオーブンで12~15分ほど焼いて出来上がり。

 

今回はハロウィンですので、お化け型のクッキーです。

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寄ってみました(笑)かわいい👻

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さいごに

生のカボチャを使用したクッキーづくりは意外と難しいです。

フレークやパウダーを使用するのであれば、水分量を気にしない分量を出すころができますが、生を使うことで、野菜そのものの水分量を計算しないと良い生地を作ることはできません

 

【今回学んだこと】

クッキー生地を作るには

  • ベーキングパウダーは必要ないかな?ということ。
  • さっくり感を出すために、片栗粉やコーンスターチなどでんぷん粉を使うと良いこと。
  • 生野菜を使ったクッキー生地であるため、薄めにのばして焼く方がよりさっくり仕上がること。

を学んだのです。