「保育園の給食について」子どもは家庭で保護者にお話をするのか?

給食室はこんなところ

保育園に通っている子の保護者に対して「食のアンケート」(嗜好調査)は少なくとも2年に一度は行います。(勤務先の園では年に一度行っています。)

保育園の食に関するアンケート(嗜好調査)はどのようなものなのか?

嗜好調査をすることで、各家庭での食事の様子を知ることができます。

  • 食事の時間
  • 誰と食べるか
  • 味付け(大人と同じものなのか薄味にしているのか)
  • 好きなもの、嫌いなもの
  • 外食の頻度
  • 総菜の頻度
  • テレビや動画などはついているのか

などなどいくつかの項目で回答していただくことになっています。

今回はその中の項目に「お子さんは保育園の給食についてのお話をしますか?」という質問をつけて、返ってきた回答から年齢ごとにまとめてみたいと思います。

1歳児 まだまだお話が上手ではないけど…

残念ながら8割ほどの家庭から、「話をしない」と回答が返ってきました。
しかし、一部の家庭からは

  • 「おいしかった?」と問いかけると「おいしかった!」と言ってくれる。
  • 園に展示してある「給食のサンプル」を指さししながら「これ、おいしい!」と言ってくれる。

といったお返事もありました。

1歳児はまだまだお話が上手にはできません。しかし、お話を聞くという能力は立派になりつつある年齢ですので、大人からの問いかけに答えることはできる子が多いです。
1歳児という小さな子が給食のお話をしている家庭では、保護者から子どもに向けて積極的な問いかけをしてくださっている家庭であることもうかがえます。

「どうせ話すことができないから…」という意見もありましたが、お話が上手でなくても子どもは行動で様々な表現をしてくれます。

  • 私たち給食職員が給食室から廊下に出るだけで「あなたはここの人!」と言わんばかりに給食室へ連れ戻そうとする子
  • 毎日帰宅前にわざわざ給食室まで「さようなら」を言いに来てくれる子
  • 給食職員を見るだけで「おいしい!」と言う子
  • 給食職員を見るだけで(ご飯を連想して)なぜか興奮する子

など、小さな子ほど様々な反応で私たちを和ませてくれます(笑)

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2歳児 子ども発信の会話が見られるようになる

2歳児くらいになりますと、「自分のお話が伝わる」ことが嬉しくてたくさんお話しする子が増えます。1歳児までは、親からの問いかけに答えることが多かったお話でも、子ども発信で行われるようになります。

それでもまだまだ高度な会話は難しく、

  • サンプル食の前で実際に見ながらの説明
  • 「今日の給食(おやつ)おいしかったよ。」
  • 「今日全部食べた。」

など、おいしかった・食べたなどの事実を伝える話し方が目立ちました。

子ども自らが保育園の給食の話をするということは食育の観点からいうと花丸です。「おいしい給食を食べたよ」と保護者に伝えたいという気持ちが私たちにとってはうれしく思います。

3、4歳児 簡単な献立名もわかるようになる

3歳を超えると、ほとんどの家庭で会話の中に給食の話題が出るようです。

  • 「うどん食べた~」
  • 「おやつのケーキが好きなんだ!」

など、献立名も言うことができるようになり、自分の好きなものが何かまで教えてくれるようになります。

家庭内では「苦手で食べることができないもの」でも、保育園では食べることができ、食べることができたことを保護者に報告する子も見られました。

中には「給食さんが好き」と言うかわいい意見もありました(#^^#)

5歳児 食事中の周りの様子も伝えるようになる

お話も一丁前になると、今度は周りの様子も「給食中の出来事」として保護者に伝えるようになってきます。

  • お友達との会話、行動の様子
  • 自分が何番目に食べ終わったか

などなど…自分のことだけではなく、お友達や時には先生のことなども会話になるようです。

年長クラスになりますと、給食の作り方にも興味を持つ子が増え、

「○○ってどうやって作るの?」「作り方を書いた紙が欲しい」と私たちにも伝えてきます。

(↓以前、レシピをリクエストされたときのことを記事にしていました。)

【保育園給食】園児が愛した「和風スパゲッティ」とは?

保育園のレシピを持ち帰って、早速自宅でも作ってもらったこともきちんと報告してくれます(笑)

5歳児(年長)にもなりますと、
「給食の中にはこんな野菜が入っていた!」
「お休みの日にお母さんに作ってもらいたいから作り方を教えてほしい。」
など、自分の思っていることを保護者や給食職員に伝えることができるようになってきます。
野菜の切り方や調理のコツをこっそり子どもに教えてあげると…きちんと保護者にも伝わります(笑)得意げになってパパ・ママにお話ししているようですね。
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さいごに

保育園の生活の中での「給食・おやつの時間」はほんのちょっとの時間です。ですが、そのほんのちょっとの時間は「生きていくためには必要な時間」であって、一生の中でも1,2を争うと言っても大げさでないくらい大切な時間でもあります。

そんな短い時間の大切な給食を自宅でも話題にしてもらえることはとても良いことですし、私たち給食職員としてもうれしい限りです。

そして、大人になっても子どもたちの記憶に一つでも給食の思い出が残ることできたら私たちの仕事としては合格点だと思っています。

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